本から学ぶ

問題解決力を高める「推論」の技術/羽田康祐

「推論」の部分に魅かれて購入しました。

未来を予測する上で必要な知識という匂いがプンプンと漂っています。

自己成長のために、参考にさせてもらいましょう。

問題解決力を高める「推論」の技術

作者の主張

物事を「目に見えるモノ」から考えるのではなく、その「背景」には何があり、どのような「法則」が働き、どのような「未来」になるのかを見抜く必要がある。

そのための「推論力」。

推論力とは、未知の事柄に対し、筋道を立てて推測し、論理的に妥当な結論を導き出す力。

情報や知識とは異なり、訓練や習慣を通して長期的に身に付けていく能力であり、自分が生み出した「知恵」はオリジナルとなるため希少価値があり、古くならない。

オクト
オクト
自分の「相場観」を磨けってことだね
カイト
カイト
「知恵」は損得、「智慧」は善悪・真偽を内包します

投資に応用

チャートだけで考えるのではなく、政治学・経済学・金融学など様々な学問の法則(教養)から、世界経済の未来を見抜く。

「未来の事柄」=未来の経済、未来の株価

「知恵」=相場観

「帰納法」とは?

複数の事実から共通点を発見し、結論を導き出す推論法。

『経験論』(経験を積み、真理に到達する)を説いたフランシス・ベーコン(英・哲学者)が提唱。

投資に応用

1.様々な事実に気付く

儲かっている企業(トヨタ、ユニクロ、ニトリ等)は海外生産している。

2.複数の事実の共通点を発見する

新興国は人件費が安い

新興国は貨幣価値が低いので物価(設備投資費用)が安い

新興国は人口が多く地産地消すれば輸送費が安い

3.結論や法則を見出す

価格はスマホで簡単に比較されるので他社より高く売れない。

品質が良いのは当たり前で、その上で安さ勝負になるため「コスト削減」が重要視されている。

4.アナロジーを使って「法則」を応用する

自分が行っている投資(ビジネス)も「コスト削減」が重要。

手数料無料の証券会社を利用し、節税対策(NISAやideco)もしっかりとやることが必要である(家族全員分の節税枠も使う)。

 

ビジネスに帰納法を活かす方法

世の中の大きな機運を「前提」として捉え、その機運はどのような変化を生み出すかを「推測」し、その推測を元に「結論」を生み出す。

今の相場テーマは「インフレ」。

カザフスタンなどを見ても分かるように「インフレ」はデモや暴動を引き起す。そこまでいかなくとも政権転覆には繋がる。

故にバイデン政権は中間選挙まで「金融引き締め」を推進する。

そもそも格差社会に対する批判もあるので株価を下げようとする(バイデン大統領は元々富裕層への増税を主張している)。

よって、今年後半まで株価は低迷する(現状株価が高い銘柄が下落する)。

だから、グロース株からバリュー株への資金移動が起こる。

なぜか? 配当金を出すバリュー株は、株価が低迷すれば利回りが上がるからである(要するに効率良く儲かるということ)。

市場の環境を分析して戦略を策定する

ビジネスでは、最も効果が見込める分野を「選択」し、リソースを「集中」させることが重要。

→配当付きダウ銘柄に投資する

複数の事実を根拠に提案をする

ダウ銘柄は時価総額が高い→稼ぐ力が強い

ダウ銘柄は注目度が高い→株式相場は美人投票

ダウ銘柄は安定度が高い→優秀な経営者が株主利益を追求

複数の事実から問題の根本原因を発見する

 

2022年2月6日時点 平均利回り
NYダウ(30銘柄) 2.18%
ナスダック(100銘柄) 0.71%
S&P500(500銘柄) 1.67 %

ダウ(配当付き27銘柄)の平均利回りは、2.38%。

S&Pに連動する投資信託やETFよりもダウ銘柄に直接投資した方が資金効率が良いことが分かる。

S&Pへの投資は「アメリカ経済全体への投資」

ダウへの投資は「アメリカを代表する企業への投資」

「Jリーグ」と「サッカー日本代表」の試合で、チケットが高い(稼ぐ力が強い)のはどっち?

バフェットの遺言「私が死んだらS&Pへ積立投資しろ」

では、バフェットはなぜ実際にそうしないのか?

「有能な自分はもっと上手く投資できる」が「無能な人にはS&Pへの積立投資ぐらいがちょうどいいのでは?」と考えているから。

そもそも投資を他人に勧める人は、自分の資産の底上げのために人に投資を勧めている可能性がある。

 

演繹法とは?

前提となる法則に物事を当てはめて結論を出す推論法

『合理論』(=物事を疑い、真理に到達し、結論を導く)を説いた仏・哲学者/デカルトが提唱。

投資に応用

1.前提となる法則を見極める

投資期間 連動する対象
長期(時代) 世界人口
中期(数年) 金融政策と財政政策
短期(四半期) 企業業績(決算)
超短期(週~月) 経済指標
ド短期(デイトレ) 需給(景気・感情)

 

2.「前提となる法則」に物事を当てはめる

長期投資をするなら、世界人口への連動を活かすために世界中でビジネスをしている企業に積立投資をする。

→人口動態に注目する(因みに2064年までは世界人口増加)。

デイトレをするなら、需給に注目してトレードする。

→チャートに注目する。

3.結論を出してチェックする

自分の投資スタイルによって、何に注目すべきかを把握する。

目に見えない「法則」を知っている人は、常に有利に物事を運べるが、
見えている「現象」しか見ていない人は、現象に振り回され損をする。

カイト
カイト
株価だけを見ていてはダメ
オクト
オクト
自分で考えることが大切なんだね

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