日本人の「お金に対する価値観」を啓蒙した名著。
昔読んだ時は「ビジネスを持つ」ことの必要性を感じたものの、実際に自分がビジネスを持つことをイメージできませんでした。
ウォーレン・バフェット氏を例に出すまでもなく、投資がビジネスになると気付くのに時間がかかったということです。
金持ち父さん 貧乏父さん/ロバート・キヨサキ
著者の想い
「子供にとっての最良の教師(全世界の親)に捧げる」
→鳥の「刷り込み」のように、人間の子供も親の価値観を引き継ぎます。
巷では「親の年収が子供の学歴を決める」などと言われたりしますが、実際は「親の教養が・・・」が正しいと思います。
クレジットカードの「リボ払い」の利子は複利である。
〇利子(金利)で稼げば金持ちに、×利子(金利)を払えば貧乏人になる。
ラットレース(労働者=貧乏界)から抜け出す唯一の方法
会計と投資に関する能力を高めること(家計を管理し、配当株を買い続けること)。
そうすれば、自分のやりたいことが出来る。
学校教育では、世の中に役立つ「一般教養」を学ぶ
高度な教育を受けるには、受験勉強をし「高度な思考力」を身に付ける必要がある。
勉強をするのは、良い大学に入って、良い会社に就職するためではない。
自分のやりたいことを実現するために「脳力」を鍛えるのである。
ただ、学歴や経歴が自分の肩書となるため、偏差値の高い大学を卒業することは人生において有利である。
考え方が人生に大きな影響を与える
一生懸命勉強すれば、投資判断が磨かれ、良い投資が出来るようになる。
経済的に100%自分に依存することが大事。
お金のために働くのではなく、自分のためにお金を働かせるのである。
金持ち父さんの六つの教え
1.お金のためには働かない
お金を働かせる(投資)より、お金のために働く方が簡単だから、貧乏人は学ばない。
2.お金の流れ(フロー)を学ぶ
世界経済の仕組みを学ぶ(経済学・金融学など)。
金持ちは資産(配当株・+金利)を、貧乏人は負債(ローン・-金利)を手に入れる。
3.自分のビジネス(システム)を持つ
自分がその場にいて働かなければならないのはビジネスではない。
4.会社を作って節税する
法人税より金融所得課税の方が安いため、投資だけをする分には必要無し。
5.お金を作り出す
暴落時に買い向かう「度胸」が必要。
・会計力(ファイナンシャル・インテリジェンス=会計・投資・市場・法律)
・投資力・・・戦略を立てる力(再現性が必要)
・市場の理解力・・・需要と供給を理解しチャンスを掴む(波に乗る)
・法律力・・・合法的にゲームをする
6.世界の(発展)ために働く
利他の精神が必要。
人生で成功するために必要不可欠なのは、コミュニケーション能力。
他人を変えるより、自分が変わる方が簡単だ。
お金持ちになるための五つの障害
※第一の障害 お金を失うことに対する恐怖心 失敗(損失)をバネにする
※第二の障害 臆病な人間は決して勝者になれない
※第三の障害 忙しいことを理由に怠ける
※第四の障害 自分に投資しない
※第五の障害 無知を隠すために傲慢になる
お金持ちになるための十の力
1.強い目的意識を持つ—精神の力
2.毎日自分で道を選ぶ—選択する力
3.友人を慎重に選ぶ—協力の力
頭の良い投資家は市場の波が最高の時に乗ろうと狙ったりしない。
波に乗り損なったら、次を探し、そのための準備をする。
投資とは売る時に利益を得るのではなくて買う時に利益を得るものだ。
4.新しいやり方を次々と仕入れる—速習の力
5.自分に対する支払いをまず済ませる—自制の力
6.ブローカーにたっぷり払う—忠告の力
7.元は必ず取り戻す—ただで何かを手に入れる力
8.贅沢品は資産に買わせる—焦点を絞ることの力
9.ヒーローを持つ—神話の力
10.教えることで得る—与えることの力
キャッシュフロー・クワドラント
E従業員 | Bビジネスオーナー |
S自営業者 | I投資家 |
考えるべきこと
「自分は今、パイプラインを建設しよう(システムを作ろう)としているのか、それともバケツで水を運ぼう(奴隷仕事をしよう)としているのか?」
「私は(頭を使って)賢明に働いているのか、それとも(体を使って)懸命に働いているのか?」
従業員は、自分の時間や労力の対価として、会社から給料を貰う→安定・福利厚生
自営業は、自分の時間や労力の対価として、顧客から報酬を貰う→自己裁量
オーナーは、自分のビジネスから収益を得る→リーダーシップ
投資家は、投資した企業から収益を得る→自分で考え、行動する、学び続ける