娘「鬼滅の映画に連れてって」
僕「感想を作文に書くならいいよ」
娘「わかった。見本にするから、先にパパが書いてね」
僕「(ゲッ)お、おぅ」
という訳で書きました。
なぜ「鬼滅の刃」は人々を魅了するのか?

映画「鬼滅の刃 無限列車編」は、公開から三日間で興行収入46億円という大ヒットを記録しています。
ヒットの要因は、子供たちだけではなく、大人だけで映画館に足を運ぶ人がたくさんいるからだと感じました。
それでは、なぜ「鬼滅の刃」は大人たちをも魅了するのか?
今回は、そのヒットの要因を考えてみたいと思います。
人が作品のファンになるのは、登場人物に「共感」するからです。
登場人物に自分を重ねて、一緒に泣いたり笑ったりしたいのです。そして、自分もこんな風になりたいと憧れを抱いたりもします。
小学生たちの主な関心は「仲間」との関係にあります。ですから、少年ジャンプのテーマは「努力」「友情」「勝利」なのです。
しかし、「鬼滅の刃」はこの三つに加えて「家族」をテーマの中心においています。主人公・炭治郎は、鬼になってしまった妹の禰豆子を人間に戻すために戦っています。また、亡くなった父を想い、その遺志を受け継ごうともしています。
そして「鬼滅の刃」の最大の特徴は、悪として登場する鬼たちの家族も描かれることです。例えば、十二鬼月の累は家族との関係に傷付いて鬼になったことが描かれています。ですから、家族との関係に悩んでいる人たちの共感をも生みます。つまり、この「家族」というテーマによって「鬼滅の刃」は大人たちにも訴える作品となっているのです。
今回の映画の主役である煉獄は「強い者は弱い者を守らなければならない」という母の教えを守って死んでいきます。この教えは「親は子を守らなければならない」という教えでもあります。
そして、現時点では弱者といえる炭治郎たちは、煉獄の姿を見て、自分たちの更なる成長を誓うのです。
作者は、この映画で子供たちに「いずれ訪れる親との別れを乗り越えて強く生きて欲しい」と訴えかけているように感じました。