20年08月25日(火)朝方に、ダウの銘柄入替が発表されました(NY取引時間終了後)。
そして、アップルの株式分割に合わせ、8月31日(月)から入替が実施されました。
今後もダウ構成銘柄の入替は行われます。
次回以降の銘柄入替時にどのように対応すべきかを決めるため、変更銘柄の入替前後の値動きを見てみましょう。
ダウ銘柄入替時の取るべき対応とは?

なぜ銘柄が入れ替られるのか?【栄枯盛衰】
建前は「産業構造の変化に対応するため」ですが、本音は「S&P、ナスダックが史上最高値を更新しているのに、ダウはコロナ前の株価が超えられないため」です。
つまり、ダウに史上最高値を更新させるためです。
ダウから除外される銘柄
エクソン・モービル(石油):月足

ESG投資の観点から、レジ袋やストロー廃止の動きからも分かるように化石燃料の時代は終わりを告げようとしています。
今後は電気自動車の時代となりますので、原油需要は減少して行きます。
株価は2016年7月以降、下落トレンド入りしていることから分かりますように、コロナで一時的に下がっているわけではありません。
※ENEOSの大田社長は、20年後に石油需要は半分になると想定してるそうです。
レイセオン・テクノロジーズ(機械):月足

言葉にならない下げっぷりです。
ファイザー(医薬品):月足

株価は『雲』の上ですし、そこまで悪い銘柄ではありません。
配当もダウ銘柄では高い方ですし、僕も所有していましたが発表と同時にサクッと処分しました。
ダウに組み入れられる銘柄
セールスフォース・ドットコム(情報・通信業):月足

アムジェン(医薬品):月足

ハネウェル・インターナショナル(機械):月足

長期下落傾向の銘柄が外され、長期上昇傾向の銘柄が組み入れられるのですから、今後ダウが上昇するのは間違いないでしょう。
というか、そもそもダウは最高値の更新を義務付けられた「アメリカの看板」ですし、投資家たちはそのことに期待して投資しているわけですから、当然といえば当然です。
発表25日~入替31日~その後の株価
イカはいずれも時足チャートになりますが、組み入れ銘柄は発表当日から窓を空けて上昇しています。
アムジェン:時足

ハネウェル:時足

セールスフォース:時足

逆に除外銘柄は窓を空けて下落し、その後の値動きも冴えません。
エクソン・モービル:時足

ファイザー:時足

※「レイセオン」は、ほぼ横這いの値動きです(限界まで下げている?)。
結論【先手必勝】
ダウの銘柄入替が発表されれば、即日組み入れ銘柄は買い、除外銘柄は売った方が賢明と言えます。
ダウは指数ですし、連動する投資信託も多数ある上に、積立の資金も定期的に流入しますので、新たに組み入れられた銘柄は上昇が期待できます。
逆に除外された銘柄は、定期的な資金流入が見込めないため下落していきますので、早めに処分した方がいいでしょう。
今後の入替予想【風雲之志】
独断と偏見で入替予想を行ってみたいと思います。
シェブロン(石油・石炭製品)
→ネクステラ・エナジー(電気・ガス)
2020年10月末に株式分割(1:4)しますし、バイデン大統領になると現実味があると思います。
IBM(情報・通信業)
→エヌビディア(電気機器)
ゲームにも(チャート表示にも?)強いグラフィックボードは「GFORCE」で決まりです。
FANGMAN※銘柄で配当が出るのは、Apple・Microsoft・NVIDIAの3銘柄だけですので、今後株式分割されれば現実味が増すと思います。
※フェイスブック(FB)、アップル(AAPL)、ネットフリックス(NFLX)、グーグルの持株会社アルファベット(GOOGL)、マイクロソフト(MSFT)、アマゾン(AMZN)、エヌビディア(NVDA)
ボーイング(機械)
→テスラ(輸送用機器)
ダウから自動車メーカーが不在となって数年が経ちました。いずれテスラが配当を出すようになれば、ダウには採用されると思います(S&Pにもまだ採用されていませんが)。
注※「ダウの牛」投資とは別枠です。
