諺を分類する過程で、諺の意味に「真理」が含まれているものを見つけました。
真理を知り、楽に生きることがテーマですので、まずその諺から始めたいと思います。
「諺(ことわざ)」を分類-演繹法的アプローチ
すべての道はローマに通ず
目的までの手段・方法は何通りもある
すべては一つの真理から発している

現在の歴史の教科書にも載っています。↑
例えば「幸福」になるには、色々な手段や方法があります。
これを「ローマ(目的地)へ辿り着く道は色々ある」と例えています。
もう一つの「真理」について。
ローマには「カトリック教会」がありますので、「神」やその「教え」が真理だと言っています。
これを真理だと断言するには、神の存在を証明しなければなりません。
神の存在
子供の頃は、人間が「アリの観察キット」で生態を観察するように、神様も人間を観察しているのかなと考えていました。

「空から神様が見ているからね」
みたいな躾をされていたのかもしれません。
その後、映画「マトリックス」を観たり、「ドラゴンクエスト」で遊んだりしたので、
「この世は神様によってプログラミングされているのかも、災害とかはバグで・・・」
みたいに妄想した時期もありました。
ただ、プログラムならビッグバンを起こす必要が無いので、
「やっぱり、人間観察キットなのかな」と。
閑話休題。
それでも地球は動いている
地動説を主張したガリレオ=ガリレイが、宗教裁判で説を撤回させられた時に呟いたという言葉。
![]() | 伊・物理学者・天文学者 自作望遠鏡で天体観測し、木星の衛星・太陽の黒点を発見しコペルニクスの地動説を支持、教会から異端者として幽閉された。 |
「すべての道はローマに通ず」と繋がっているのですが、キリスト教の教えが絶対的真理とされていたので「地動説を唱えるなら有罪」と脅されて、撤回した後の言葉です。
この諺は、この世には「法則(自然法則と道徳法則)」があると教えています。
ですから、人間の思考は「世界とは? 人間とは?」に行き着きます。
更に、この諺は「自分に嘘は付けない」という真理も教えています。
歴史は繰り返す
過去に起こった事は、その後の時代にも繰り返し起こる
物事には「循環」があると教えています。
「循環」=ひと回りして元に返り、それを繰り返すこと。
「それでも地球は動いている」と言うように、地球には自転と公転があります。
自転によって朝昼晩夜と循環し、公転によって春夏秋冬と循環します。
ギリシャの哲学者たちも、「川を流れる水が海に流れ込み、蒸発して雲になり、雨となって再び川へ」というのを観察して「循環」という概念を持ったと思います。

人間と植物で酸素と二酸化炭素が循環していること、
排泄物が肥料となって食物へと循環していること、
お世話になれば、お礼をするという風に行為も循環していること、
血液も、お金も、、、そして、私達の生と死もこの世界の循環の一部です。
循環すると分かっているから「計画や準備」が出来るようになり、この真理に気付かない人よりも上手に生きられます。
ゆく川の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず
全ての物は移り変わる。
ギリシャの哲学者ヘラクレイトスはこう言いました。
「同じ川に二度入ることは出来ない」
同じ川のように見えても、水は絶えず流れているので同じではないと言いたいわけです。
万物流転、諸行無常と言いますように、物事は「変化」することを教えています。
例えば、自分が「あるモノ」に特別な想いを抱いているとします。
今日明日では変化を感じられないとしても、数年後や数十年後には、そのあるモノに対する感情も、そしてそのあるモノ自体も変化しているはずです。

「変化」が真理だと気付くと、何かに執着することに意味が無いと気付きます。
毎日新しい一日が始まると感じられるので、非常に楽になります。
流れを汲みて源を知る
結末を見て、その原因を察する。行動を見ることで心の善悪を判断する。
【源流思考】 の真髄とも言える諺で、物事には「因果」があることを教えています。
※些細な事が様々な要因を引き起こした後、非常に大きな事象の引き金に繋がることがあるという考え方。
「何故?」に対する答えは、因果の連鎖を手繰り寄せて見つけます。
「因果」が真理だと気付くと、何かを説明する時や主張する時にも「因果」を意識するようになります。
その結果、コミュニケーションが円滑になるので楽になります。
もう一つの「行動を見ることで心の善悪を判断する」ですが、これは「言葉よりも行動」を見なさいということです。
その人の肩書や言葉よりも、行動を見ればいいので楽になります。

一芸は道に通ずる
どのような芸でも突き詰めていけば、単なる技術を超えた普遍的な『道』に到達する。
物事には「道理」(物事を行う時に踏む順序)があることを教えています。

まず「コツ(中心・重心)を掴む・的を射る」ことに集中するのですが、「世界とは何ぞや? 人間と何ぞや?」を考えれば答えは見つかります。
「道理」に気付けば、闇雲に努力したりせずに済むので楽になります。

まとめ
目的を達成するためには色々な方法があること、自分に嘘は付けないこと、そして、この世には「法則」「循環」「変化」「因果」「道理」があることが分かりました。
「真理」が分かれば、利用したり、準備したり、計画したりできます。
かなり、楽に生きられるような気がしてきたでしょう?
