テクニカル指標の本には、大体イカのように書かれています。
「大陽線」は上昇力が強い
それは、その日の結果であって、翌日どうなりやすいとは書かれていません。
「長い下ヒゲ陰線」が出た時、翌日どう動きやすい?

「長い上ヒゲ陽線」が出た時、翌日どう動きやすい?

これを知れば、一段階上のトレーダーになれます。
様々なローソク足で翌日の騰落率を検証
検証条件
検証期間
直近1年間(2020年7月1日~2021年6月30日)
検証用チャート
日経平均先物・終日足(始値8時45分~終値翌日5時30分)
→欧州、米国の値動きを含んでいるので予測精度が高い
※CFD口座を開設すれば、始値8時30分・終値翌朝6時の日足チャートが見られます。
騰落率の検証対象
日経平均先物・日中足終値(15時15分)
→現物取引時間なので、現物トレードにも役立ちます
カンタンに整理すると
「終日足(朝5時30分完成)」のローソク足で、「日中足終値(15時15分完成)」の騰落率を検証します。
高値引け
高値引けの条件
(高値-20円)<=終値
例 〇高値29020円 終値29000円
×高値29030円 終値29000円
出現回数 | 36回 |
上昇回数 | 23回 |
上昇確率 | 64% |
考察
高値引けということは、ダウが上昇しているということです。
ダウと日経平均は、最近「価格連動」はしていませんが、「騰落相関」はあります。

安値引け
安値引けの条件
(安値+20円)=>終値
例 〇安値28980円 終値29000円
×安値28970円 終値29000円
出現回数 | 14回 |
下落回数 | 6回 |
下落確率 | 43% |
考察
「下落圧力が強い」とされる「安値引け」ですが、むしろ上昇する確率の方が高いです。
長い下ヒゲ陽線・陰線


条件
「長い」ヒゲとは【ローソク足実体部分<ヒゲ部分】とします。
「下ヒゲ」検証なので「下ヒゲ」>「上ヒゲ」とします。
長い下ヒゲ陽線 | |
出現回数 | 45回 |
上昇回数 | 27回 |
上昇確率 | 60% |
長い下ヒゲ陰線 | |
出現回数 | 32回 |
下落回数 | 17回 |
下落確率 | 55% |
考察
長い下ヒゲに関しては、
陽線となれば「翌日の上昇(60%)に期待できます」が、
陰線となれば、むしろ「下落する確率(55%)」が高いことが分かります。
長い下ヒゲはローソク足実体の色通りになりやすい
長い上ヒゲ陽線・陰線


条件
「長い」ヒゲとは、【ローソク足実体部分<ヒゲ部分】とします。
「上ヒゲ」検証なので「上ヒゲ」>「下ヒゲ」とします。
長い上ヒゲ陽線 | |
出現回数 | 27回 |
翌日下落 | 18回 |
下落確率 | 67% |
長い上ヒゲ陰線 | |
出現回数 | 22回 |
翌日上昇 | 12回 |
上昇確率 | 55% |
考察
長い上ヒゲはローソク足の実体の色とは逆になりやすいです。
まとめ
今回の検証結果に書いていませんが、
日中足(8時45分~15時15分)のチャートを元に、翌日の騰落を予測するのは非常に困難です(欧州、米国の値動きを含んでいないため)。
ですから、終日日足を使った方が精度が上がります。
