「好きな映画は何?」と聞かれれば、僕は迷わず『バック・トゥ・ザ・フューチャー』と答えます。
その理由は「未来のテクノロジーへの憧れ」があるからです。
そして、それを象徴するのが「デロリアン」というタイムマシンです。
映画の本筋では無いのですが、ひとつ印象に残るシーンがあります。
未来へ行った主人公が「スポーツ年鑑」を手に入れる場面です。
それを現実の世界へ持って帰れば、スポーツ賭博で大儲けできるというわけです。
このことは、投資においても言えます。
未来を牛耳る企業が分かれば、投資すれば大儲けできるはず、、、
そんな訳で最近は未来予測本ばかり読み漁っていますw
『2025年を制覇する破壊的企業』山本康正
著者紹介
1981年、大阪府生まれ。
東京大学で修士号取得後、米ニューヨークの金融機関に就職。
ハーバード大学大学院で理学修士号を取得。
修士課程終了後にグーグルに入社し、フィンテックや人工知能ほかで日本企業のデジタル活用を推進。
著者の主張
GAFAと界隈のベンチャーの動きを見ていれば、特にGAFAですら持っていない新たなテクノロジーを生み出している企業の動向を追うことで、これからのトレンド、未来の世界の動きを知ることができる。
例えば、Googleは現時点では「検索サービス」を提供する会社というイメージですが、今後はビックデータとAIを駆使し「検索される前に」個人個人にマッチした情報サービスを提供する会社への進化を目指しているそうです。
また、Amazonは「顧客ファースト」で有名ですが、将来的は商品を自宅の冷蔵庫に補充してくれるだろう、、、といった今後起こり得る未来を11の企業別に紹介しています(これがホントに面白い)。
紹介されている企業
Facebook、Apple、ネットフリックス、マイクロソフト、テスラ、インポッシブル・フーズ、ロビンフッド、クラウドストライク、ショッピファイ
日本では、あまり走っているのを見かけることがないテスラですが、実際に乗っている著者の説明を読むと、現在の株高も納得できます。
テスラは従来の自動車ではなく「コンピュータに車輪が付いている」と表現されるように、既存の価値観では測れない企業だということが良く分かります。
著者は「今後、中間業者は淘汰される」と述べていますが、テスラにはショールームはあってもディーラーはありませんし、CMも打っていません。つまり、余分なコストは最初からカットされているのです。
自動運転システムもアップデートできますし、CPUなども交換できるので車を買い替える必要もないそうです。
なぜ、11社が2025年を制覇するのか?
その答えは、新しい時代の石油といわれる「データ」にあります。
「サブスクリプション」サービスで顧客データを収集・分析し、「レコメンデーション(推薦)」し、「UX(顧客体験)」の満足度を高めていく。
つまり、顧客にモノを売りつけるというより、利便性・快適性を重視し、満足度を高めるといったマインドの企業が勝ち残り、業界の壁を超えていくということです。
一時期低迷していたマイクロソフトが「サブスクリプション」を導入して復活したように、「サブスクリプション」には売り上げが安定し、株価が上がるイメージがあります。
ただ、著者は「サブスクリプション」とはデータを収集するために行うものであり、ただの「リース契約」のようなものは「サブスクリプション」ではないと主張しています。
投資に活かせるか?
世界を進化させるのは、常に「テクノロジー」です。
この本には、「ハイパーループ」「ニューラリンク」「スマートシティ」など、ワクワクするような未来のテクノロジーについて解説されていますので、読む価値は十分にあります。
(日本の企業にも頑張って欲しいなぁ)